Wicket Quick Start っぽいものを作ってみる(前編)

Apache WicketJava 用のフレームワークである。Struts に代表される従来のフレームワークとの決定的な違いは「HTML もオブジェクトとして扱い、可能な限り Java でできることは Java でやる」のが Wicket のコンセプトである、ということである。

従来のフレームワークはプログラミングの負担が減る代わりに、XML で書かれた設定ファイルをいろいろいじくるなどの作業が必要になり、Java の良さであったオブジェクト指向が活かせない、という難点があった。その意味で、WicketJava における Web プログラミングにオブジェクト指向を取り戻した、とも言える。

何はなくとも、とりあえず動くものを作ってみて、どんなものか確かめる、というのは良いことだと思うので、Wicket Quick Start っぽいものを作ってちょっと体験してみようよ、というのが今回の目的である。

ウチの開発環境

適当な名前で動的 Web プロジェクトを作っておく。

必要なもの

Wicket 本体

最新版は 1.5.6。ダウンロードした zip ファイルから

を WEB-INF/lib フォルダにコピーする。

SLF4J (Simple Logging Facade for Java)

最新版は 1.6.4。ダウンロードした zip ファイルから slf4j-api-1.6.4.jar を WEB-INF/lib フォルダへ。slf4j-simple-1.6.4.jar も入れておくと Tomcat 起動時に WARNING が出なくなるが、動作に影響はない。

必要に応じて用意しておくと幸せになれるもの

log4j

ポピュラーな Java の logging サービス。log4j-1.2.17.jar*1 と SLF4J に含まれる slf4j-log4j12-1.6.4.jar を WEB-INF/lib フォルダへ。

Velocity

テンプレートエンジン。wicket-velocity を使いたい場合は必要になる。Engine をダウンロードすればいいようだ。最新版は 1.7。velocity-1.7.jar と velocity-1.7-dep.jar を WEB-INF/lib フォルダへ。

とりあえず準備ができたところで一旦切ります。続きは後で。

*1:2012/06/12 追記 : 2012/05/06 の時点で log4j 1.2 の最新は 1.2.17 でした。お詫びして訂正いたします。